野上 卓:歌集「レプリカの鯨」

サラリーマン川柳かとも思う。似たような時代を生きてきた自分にもぐっとくるような歌の数々。印象に残ったもののいくつかを紹介する。 ○ 職退けるのちも仕事の夢を見るたぶん死ぬまで折々に見ん ○ 平穏に退きたる過ぎ行きに解雇を … [Read more…]

砂原浩太郎:「いのちがけ」

副題が「加賀百万石の礎」とあるのが内容をすべて言い表している。生まれ育った故国なのでその加賀藩を誕生させた前田利家の生涯を村井長頼という臣従の視点で描いたという着眼点が面白いと思って読んだ。ストーリーは信長-秀吉-家康と … [Read more…]

山本一力:「つばき」

この流行作家もあまり手にしてきていない。余りに流行作家になると読む意欲が削がれるのはどうしてだろう?なんだか粗製乱造しているような気がしてならないからかもしれない。本作は江戸の一膳飯屋「だいこん」を若くして立ち上げたうら … [Read more…]

知念実希人:「仮面病棟」

法月輪太郎という作家が解説を書いている。ミステリー小説、身寄りのない寝たきり患者を率先して受け入れるという療養型の病院田所病院を舞台に設定した医療ミステリーという構えが現代的だ。そして腎臓移植という医療行為をお使っている … [Read more…]

朝倉かすみ:「肝、焼ける」

こういうたぐいの小説は滅多に読まない。図書館の本が途絶えて夜眠る前に手に取る本がないと眠れない時に困るのでいつも手許に読める本をおいておくのが習慣になっている。という訳で今回図書館で手に取ったのがこの本。若い女性の、それ … [Read more…]

西加奈子:サラバ!

2017年度の本屋さん大賞ノミネート作品で、結果第2位だった作品。上下巻からなる長編で、出だしの幼少期から小学生の低学年ぐらいまで少し冗長?と言えなくもなかったが、主人公が中学生になる頃中盤以降は快調な語り口で読ませる作 … [Read more…]

池井戸潤:「銀行仕置人」

以前テレビドラマで「倍返し」などの流行語を産んだとても面白かった池井戸潤。テレビドラマは幾つかの原作を併せて1本のシナリオにしたものと聞いていたが、本作品はその原作群の一つらしい。不正融資や未公開株などの利権を利用して私 … [Read more…]